英作ハイク -入門-

お知らせ





1 対話録「語る 俳句 短歌」
2 フォトギャラリーの開設
3 20周年記念国際俳句シンポジウム 参加者の感想
4 『週刊ST』紙「木内徹先生の英語でハイク作りにチャレンジ」コーナーより
5 和英対訳の俳句本
『To My Wife: A Twelve-month Haiku Diary of Love for My Wife』
6 自選自筆『虚子百句』岩波書店版
7 『The Moss at Tōkeiji 東慶寺の苔』
8 句集紹介「雄子と点子の俳句と写真とHAIKU」(オーロラ編)
9 現代俳句協会 国際部 俳句比較文化研究会
10 金子兜太氏講演会
11 英語でハイク(俳句)第七弾
12 20周年記念国際俳句シンポジウムと俳句大会 紹介記事
13 和英対訳の俳句本 3冊
14 木暮名誉会長逝去
15 金子兜太さんが正岡子規国際俳句賞大賞を受賞
16 「海外の句会紹介」募集中
17 英語の絵本の紹介『Wabi Sabi 詫び寂び』
過去のお知らせ
対話録「語る 俳句 短歌」金子兜太・佐佐木幸綱

対話集「語る 俳句 短歌」金子兜太・佐佐木幸綱

黒田杏子編/藤原書店

歌壇・俳壇の二人の巨頭が一晩かけて語り明かした、貴重な対話録。最高の俳句/短歌入門。鶴見俊輔氏推薦――「二人の作風が若い世代を揺すぶる力となることを。」

フォトギャラリーの開設

フォトギャラリーを開設いたしました。是非、ご覧下さい。
また、ご投稿がありましたら、事務局までご連絡下さい。よろしくお願いいたします。

20周年記念国際俳句シンポジウム 参加者の感想

イギリスのアニー・バッチーニさんから国際俳句シンポジウムの感想が届いています。

ジャパンタイムズ社刊『週刊ST』
「木内徹先生の英語でハイク作りにチャレンジ」コーナーより
『週刊ST』(平成22年8月27日号)
 

金賞 【題:a morning glory】

white moon―
cat's tail touching
a morning glory
 「白い月──/猫の尾が触れる/朝顔」

三重県・吉岡真由さん


『週刊ST』(平成22年8月20日号)
 

金賞 【題:a banana】

an old gorilla
munching a banana
on the top of the rock
 「年老いたゴリラが/バナナをむしゃむしゃ食べている/岩の上で」

静岡県・竹林圭介さん


『週刊ST』(平成22年8月13日号)
 

金賞 【題:a waterfall】

deep in the dark forest
cascade over the moss
sound of silence
 「深い森のなか/苔の上の小滝/静寂の響き」

東京都・戸根洋一さん


『週刊ST』(平成22年8月6日号)
 

金賞 【題:a tomato】

from the crack
in the ripe tomato
an ant creeping out
 「熟したトマトの/割れ目から/蟻が這い出る」

千葉県・松岡緑さん


『週刊ST』(平成22年7月23日号)
 

金賞 【題:the rainy season】

the rainy season―
brightness of scales
on a cutting board
 「梅雨/うろこの輝き/まな板の上の」

神奈川県・高梨久美子さん


『週刊ST』(平成22年7月16日号)
 

金賞 【題:a lotus】

a lotus pond
the boom of the temple bell
in the foggy sunset
 「蓮池/寺の鐘の音/けぶる夕日に」

千葉県・宍戸メイさん


『週刊ST』(平成22年7月9日号)
 

金賞 【題:sunglasses】

still wearing sunglasses
in the room
to say no
 「サングラスをまだつけたまま/部屋のなか/ノーと言うため」

東京都・戸根由紀恵さん


『週刊ST』(平成22年7月2日号)
 

金賞 【題:an electric fan】

a black fan
by the gramophone
New Orleans jazz
 「黒い扇風機/蓄音機の横に/ニューオリンズジャズ」

神奈川県・内田威夫さん


『週刊ST』(平成22年6月25日号)
 

金賞 【題:thunder】

sound of distant thunder
dark clouds coming nearer
only a clock tower in the park
 「遠雷の音/黒雲が近づく/公園には時計台のみ」

東京都・山崎宏明さん


『週刊ST』(平成22年6月18日号)

金賞 【題:a shower】

a spider
leaving its web unfinished
a sudden shower
 「蜘蛛が/巣作りを中断/にわか雨」

神奈川県・高梨久美子さん

和英対訳の俳句本
『To My Wife: A Twelve-month Haiku Diary of Love for My Wife』

『妻へ―妻を恋うる十二ヶ月俳句日記/上下巻』
(ゾディアック、2008年7月刊)
永井守昌著(D・P・ダッチャー訳)

「前書き」に、妻との約束として「死後一周忌まで、私は妻を想い、妻を偲んで、俳句と単文による日記をつけ、妻の死後どう生きたかを記録する。」とある。それを果たしたのが本書というわけである。

 

巻頭にある句は、

妻の骨小さし五月雨上がりけり(1997年5月)

my wife's bones,
they're so small―
the fitful rains have lifted

で、巻末にある句は、

万緑や生者は死者を鞭打たず(1998年5月)

rank green―
the quick
don't flog the dead

がある。このように作句した日付と、その句の英訳が付されている。

  『To My Wife: A Twelve-month Haiku Diary of Love for My Wife』『To My Wife: A Twelve-month Haiku Diary of Love for My Wife』
自選自筆『虚子百句』岩波書店版
近代俳句の巨人高濱虚子最晩年の俳句観を示す句集。虚子自ら自作百句を選び、自ら短冊に一句一句揮毫し刊行した句集を再現、復刊。高精細オフセット印刷により虚子の筆跡を忠実に伝えている。
句解説:高浜年尾、星野立子
虚子百句 虚子百句函
『The Moss at Tōkeiji 東慶寺の苔』

『The Moss at Tōkeiji 東慶寺の苔』『The Moss at Tkeiji 東慶寺の苔』(Lidia Rozmus, Carmen Sterba編、Deep North Press, U.S.A., 2010年、ISBN 978-1-929116-16-4)は、リディア・ロズムズさんの墨絵の俳画を添えた英語のハイブン(俳文)集です。1902年までは駆け込み寺として知られた鎌倉の東慶寺。マーガレット・シュラー、パトリシア・ドネガン、角谷昌子、田村七重他、11名の日米の女流俳人達が描くそれぞれの東慶寺との出会いを収めた小品。ハイブンは散文と俳句を取り合わせたもので海外では盛んに書かれています(文責・宮下)

句集紹介
「雄子と点子の俳句と写真とHAIKU」(オーロラ編)

堺雄子・堺点子共著 『雄子と点子の俳句と写真とHAIKU』(オーロラ編)
(株式会社文學の森、平成21年10月刊)

堺雄子、堺点子夫妻の句、そのローマ字読み、写真、そして英訳が216頁にわたって展開する。河内静魚氏の序文に「自然に身をゆだねるここちよさ。自分を自然の大いなる一部だと認める安心。写真の世界も同じなのかもしれない。この写俳集を手にした方は、おそらく同じおもいになってくれたのではないだろうか。」とある。第1集「ガゼル編」もあり、「当時は写真と俳句を同一人物がまとめ、英語俳句をつけたものはなく、夫婦共著ということで珍しがられていました」とある。今回の「オーロラ編」は第1集から3年後に刊行されている。

『雄子と点子の俳句と写真とHAIKU』 『雄子と点子の俳句と写真とHAIKU』
現代俳句協会 国際部 俳句比較文化研究会
「俳句翻訳の実際」(自句の英訳について)
講師:

木村聡雄(としお)(俳人・国際俳句交流協会理事)
高橋比呂子(俳人・現代俳句協会国際部)

日時 2010年5月19日(水)16時から
場所:

現代俳句協会図書室
(千代田区外神田6-5-4 偕楽ビル7階)

問い合わせ: 03-3839-8190 (現代俳句協会)
参加費:

無料  どなたでも自由に参加できます。
 (予約不要です。直接会場へお越しください。) 


MODERN HAIKU ASSOCIATION International Section 【HAIKU: COMPARATIVE CULTUE WORKSHOP】
“On Haiku Translation” ---- Cases of English Translation by the Authors
Speakers:

Toshio Kimura (Haiku Poet, Haiku International Association)
Hiroko Takahashi (Haiku Poet, Modern Haiku Association)

Date:

May 19 (Wed), 2010, 16:00〜

Venue:

Modern Haiku Association Library
(Kairaku Build. 7F,  6-5-4 Sotokanda Chiyoda-ku, Tokyo)

Inquiry: 03-3839-8190  Modern Haiku Association
(In Japanese only)
Admission:

Free

金子兜太氏講演会
講演会 6月2日(水)11時半〜12時半
於: 浜松町東京會舘39階オリオンルームにて。
講演会のみ出席の方は1500円。
申し込みは協会事務局まで
詳細はこちら
英語でハイク(俳句)第七弾
日時 2010年2月24日(水曜日) 18:30 ‐ 20:00
会場: 社)日本記者クラブ 9階 大会議室
日本プレスセンタービル9階
東京都千代田区内幸町2−2−1
会費: 一般 2000円、 学生 500円
申し込み: ESUJ事務局まで事前にお申し込みください。
Email: esujoffice@esuj.gr.jp
Tel: 03-3423-0970
Fax: 03-3423-0971
*タイトルに「2/24英語ハイク申し込み」、お名前、ご連絡先も明記ください。
事前の投句: 2月15日(月曜日)必着。
1人葉書1枚に、英語ハイク1句。
兼題は、「spring chill」、「cats in love」 のいずれかを選択。
宛先: 〒107-0051 港区元赤坂1−1−5 富士陰ビル9階
日本英語交流連盟「英語でハイク」係
講師: 宮下 惠美子
*当日は無記名で鑑賞と講評
20周年記念国際俳句シンポジウムと俳句大会
 
2009年11月に 開催された20周年記念国際シンポジウムと第11回俳句大会が下記のホームページで紹介されました。ぜひご覧ください。

STUDY in JAPAN(日本留学総合ガイド)
http://www.studyjapan.go.jp/mm/ffs/009/jp/index.html#contents_04

Web Magazine 「Libera」
http://www.e-libera.com/
(LIFE STYLEの『世界の俳句、その現状と未来』のところです)

和英対訳の俳句本 3冊

『四季の歓び
 The Pleasures of the Seasons名句に英訳をそえて

 星野恒彦編著、A.ピニングトン、星野恒彦共訳
 銀の鈴社
 2009年10月15日発行
芭蕉や蕪村を中心とした近世の名句を集めた文庫判です。「英訳は大文字で始め、終わりにピリオドをつける自由律の3行形式で、切れ字の代わりにダッシュや感嘆符(!)を使ったりした。(中略)そえられた多くの写真が、俳句とは即かず離れずの関係で、読者を愉しませてくれることを願う。」とありました。時代を超えて新鮮さを保っている句を英訳と写真でお楽しみいただけます。以下本文より:

 

『四季の歓び The Pleasures of the Seasons名句に英訳をそえて』初雪や水仙の葉のたはむまで    芭蕉

hatsuyuki ya suisen no ha no tawamu made Bashô

First snow―
just enough to bend
the leaves of the narcissi.

 

『四季の歓び The Pleasures of the Seasons名句に英訳をそえて』水仙は冬にいち早く咲き、青々として厚みのある葉は、雪の白を背景によく映える。待ち望まれた初雪のさほど多くない量と、水仙の葉のしなやかな強さのなんと妙なる均衡!

銀の鈴社(TEL:0467-61-1930)


『和英對譯句集 蝶意』
 中原道夫著、ジェイムズ・カーカップ/ 玉城周訳
 邑書林
 2009年10月10日発行
今年5月に本書の発行を待たずに91歳で永眠された英国俳句協会初代会長のカーカップ氏による最後の英訳、430句を納める。縦書きの句に横書きの英訳を一ページに合わせて4句収めてすっきりとまとめたデザイン力に感服。中原氏は「銀化」主宰。

 

残る柿みな電飾を氣どりをり    中原道夫

The last persimmons―
all posed as decorations
in electric lights

『和英對譯句集 蝶意』 『和英對譯句集 蝶意』

巴書林(TEL:0267-66-1682)


『deepening green』
 Umeda Michi著
 個人書店
 2009年7月11日発行
目黒国際俳句サークル会員の梅田美智さんの句集です。表紙も中も緑の樹木と植物のデザイン。梅田さんは「甘藍」いのうえかつこ主宰門下。

 

稲妻や夫の知りえぬ思い出も    梅田美智

a flash of lightening
 one distant memory
  he will never know

『deepening green』 『deepening green』

個人書店(TEL:03-6683-4905)

(文責・宮下)
当協会名誉会長 小暮剛平氏を深悼いたします。
金子兜太さんが正岡子規国際俳句賞大賞を受賞
現代俳句協会名誉会長の金子兜太さんが正岡子規国際俳句賞大賞(愛媛県文化振興財団など主催)を受賞されました。俳句賞には河原枇杷男さん、スウェーデン賞には内田園生さんと韓国の李御寧さんが選ばれています。
詳しくは:愛媛県文化振興財団ホームページを:http://www.ecf.or.jp/
授賞式は2月15日、翌日は東京で講演会があります。
「海外の句会紹介」募集中
HIAのホームページの「海外の句会紹介」は、海外で日本語の俳句を作っている句会をご紹介するコーナーです。目下、ご紹介する海外の句会を募集中です。ご連絡ください。
英語の絵本の紹介『Wabi Sabi 詫び寂び』

『Wabi Sabi 詫び寂び』Mark Reibsten著, Ed Young絵、ISBN978-0-316-11825-5, Little, Brown and Company, New York, U.S.A, 2008。

京都に住む「詫び寂び」という名の猫が、自分の名前の本当の意味を探しに冒険の旅にでるとう英語の絵本です。一つ一つの冒険に芭蕉と子規の句が14句添えられています。俳句の選と英訳を愛媛大学国際センターの田村七重さんが担当しています。

 

Wabi Sabi 詫び寂び 張抜きの猫も知るなり今朝の秋   芭蕉
even a papier-mache cat
knows it:
the beginning of autumn   Basho

秋雨や水さびのたまる庭の池   子規
autumn rain . . .
water-rust collects
on the garden pond   Shiki

そして、14句目で無事帰宅となります。

金屏の松の古さよ冬籠り   芭蕉
how venerable, the pine
on the glided folding screen:
winter seclusion   Basho

其角座俳文コンテスト
趣旨:
近年、イギリスをはじめ欧米に於いて「俳文」への関心が高まって来ており、日本への俳文ブームの還流を期待する声があがっております。
 確かに俳文の源流は江戸時代の俳諧文芸にあり、江戸元禄期に活躍した俳人・宝井其角は、松尾芭蕉門として『芭蕉七部集』に数々の発句を留めておりますが、その生涯にたくさんの俳文も書き遺して居ります。名文と評される「芭蕉翁終焉記」をはじめ、隅田川を行き交う舟に人生の思いを寄せた「早船の記」、俳諧評論というべき「雑談集」、遺稿文集の「類柑子」等々には、其角ならではのアイロニーがあり、そこには文章と俳句との調和した世界があります。こうした江戸の俳文にちなんで、晋翁忌全国募吟「俳文コンテスト」を開催する次第です。
応募要項はこちらから
アンソロジー3冊のご紹介

『ことばにのせて 全国学生俳句英訳秀句選 On The Wings Of Words Haiku Anthology by Children in Japan  編・日航財団』

アンソロジーを三冊ご紹介します。一冊目の、『ことばにのせて 全国学生俳句英 訳秀句選 On The Wings Of Words Haiku Anthology by Children in Japan  編・日航財団 』 (ブロンズ新社、ISBN978-4-89309-442-1 C8076¥1500E, 2008)の帯には、 「全国学生俳句大会」過去20年の秀作の中から傑作俳句441句を収録。 子どもたちの世界が俳句集になりました、と書かれています。

 

ことばにのせて 全国学生俳句英訳秀句選
On The Wings Of Words
Haiku Anthology by Children in Japanザックリと切ってめいろだ春キャベツ
      佐々木俊文

      徳島 八万南小3年 (2003年作)

Cutting a spring caggabe
flat in the middle
produces a labyrinth

T. Sasaki
Elementary School
Tokushima Prefecture

 
一つだけ気になることがありました。作者の姓名の名の表記です。会社関係、ビジネスではイニシャルで済ませることが当たり前のことなのかもしれませんが、俳句という文芸の世界では、ミドルネームならともかく、世界中でたった一人のこの句の作者に敬意を表してファーストネームもしっかりとローマ字でToshifumiとしていただきたかったと思いました。日本語の読めない方にはちょっと残念なことでした。
(文責・宮下)

『日英対訳21世紀俳句の時空 The Haiku Universe for the 21st Century Japanese/English JAPANESE HAIKU 2008』

現代俳句協会より、協会の創立60周年を期して『日英対訳21世紀俳句の時空 The Haiku Universe for the 21st Century Japanese/English JAPANESE HAIKU 2008』(現代俳句協会編、永田書房、ISBN978-4-8161-0712-2 C0093 ¥2500E)が出ました。
創立50周年を記念して出版され た『日英対訳現代俳句2001』と比べますと、1945年以降に生まれた作家を積極的に取り上げていること、収録の作家を前回の185名から245名に大幅に増やし自由律俳人の作品も含めている点が新しいと言えます。第一部の木村聡雄(現代俳句協会国際部長)による「現代日本俳句小史 A Brief History of Modern Japanese Haiku」は現代の日本俳壇を知る上で貴重な対訳付きの資料となっています。第2部の「現代俳句アンソロジー」から一句:

 

日英対訳21世紀俳句の時空
The Haiku Universe for the 21st Century Japanese/English JAPANESE HAIKU 2008春の暮土星つめたき輪を思ひ
            田中裕明 
(1959−2004)

haru no kure dosei tsumetaki wa o omoi

Evening in spring . . .
I see the cold rings of Saturn
in my mind
            Hiroaki Tanaka


『haiku mind 108 Poems to Cultivate Awareness & Open Your Heart』

千代女の英訳で知られるパトリシア・ドネガンさん編の俳句のアンソロジーが出ました。『haiku mind 108 Poems to Cultivate Awareness & Open Your Heart』(Shambhala Publications, Boston, USA, Inc.,ISBN978-1-59030-579-9,US$18.00, 2008) 英語の本です。第1章から第108章まで、「pause 休止」、「listening 聴くこと」、「healing癒し」、などと題された短い随筆の導入に一句が置かれています。あらゆることが相互につながりをもって存在していることを俳句を通して再確認していく過程で、いつしか自分も虫や草花、空や大地と一体となっていくような、「私」にとらわれない平安な心へと導いてくれる一冊です。

 

haiku mind 108 Poems to Cultivate Awareness & Open Your Heart49章 Kindness

morning glories--
the well-bucket entangled
I ask for water
          CHIYO-NI

 
花を台無しにするよりも隣人に水を乞うという千代女の一句から、哀れみ・同情という大切な心の働きを論じています。
「ことばにのせて」の刊行
全国学生俳句英訳秀句選
日本学生俳句協会主催の全国学生俳句大会の特選句の中から英訳に馴染むものを選んで翻訳し、日航財団と共同で上梓された。
編  集 日航財団
発行所: (株)ブロンズ新社
東京都渋谷区神宮前6-31-15-3B
03-3498-3272
http://www.bronze.co.jp/
  価: 本体 1,500円 + 税
俳句と詩の交響―子規・パウンド・ブライを巡って
演 題: 「俳句と詩の交響―子規・パウンド・ブライを巡って」
講 師: 今井聖(俳誌「街」主宰・HIA会員)
日 時 2008年6月26日(木) 午後1:10〜2:10
主 催: 駒澤大学 文学部 英米文学科
場 所 駒澤大学 駒沢キャンパス・中央講堂
東急田園都市線(新玉川線)「駒沢大学」駅下車、
「公園口」出口より徒歩10分
句集紹介:渡り鳥日記

マブソン青眼さんの第四句集『渡り鳥日記』をご紹介します。
(発行、参月庵、2007年、CDロム付き1000円)

 

渡り鳥はふるさとを
ふたつ持つといふ
渡り鳥の目に地球は
ひとつなり
          青眼

 

頁をめくると手書きの日本語、フランス語、英語の原稿がそのまま本になっていることに親しみを感じます。一句ごとに作家の息遣いまでが伝わってくるようです。ちりばめられた渡り鳥のイラストも読み手をドバイ、北京、巴里、カイロなどへといざないます。
句集は、旅日記、ヴェルレーヌ詩集俳訳、CDROMの俳句 仏訳 英訳の三章からなり、国境も言語の間も自在に越えてゆく渡り鳥の日記そのものです。

 
渡り鳥日記

旅日記より五句:

喜雨待ちて小貝のごとき君の口
白鳥は肌いろとなり暮れの湖
長城来て左右につぼむ地球かな
あら尊と青田のナイルに日の光
鯉幟おろして雲の重みかな
ああ地球から見た空は青かった

Baseball Haiku

Cor van den Heuvel and Nanae Tamura, eds. Baseball Haiku: The Best Haiku Ever Written about the Game. New York: W.W. Norton, 2007.

米国で出版されたハードカバーの野球俳句アンソロジーのご紹介です。
コア・ヴァンデンフーヴェル&田村七重編 『ベースボールハイク』
(W.W.ノートン社(www.wwnorton.com ) 、USA、2007年
ISBN 978-0-393-06219-9, $19.95)

Baseball Haiku

30名のアメリカの俳人、15名の日本の俳人による珠玉の野球俳句および川柳を200句以上おさめ、「延長戦」と題された第三章ではコア・ヴァンデンフーヴェル氏が日米の野球事情についての一文を載せています。氏は『ザ・ハイクアンソロジー』 を編集した功績などにより正岡子規国際俳句賞を受賞されています。田村七重氏は松山で国際交流や子規新報のコラムニストとして活躍されている俳人です。

the young grass
kids get together
to hit a ball
 

若草や子供集まりて毬を打つ   正岡子規
wakakusa ya kodomo atsumarite mari wo utsu

 
野球ファン俳句ファン待望の一冊です!
*本書は俳句文学館にても閲覧可です。
温家宝首相が自作漢俳をスピーチに
今田 述
四月十一日来日した温家宝首相は、十二日は国会に臨み皇居を訪問したあと、夜の経済五団体主催の歓迎宴に出席し、前夜ホテルで作ったという漢俳をスピーチの中で披露したと新聞が報じています。
温家宝
和風化細雨
桜花吐艶迎朋友
冬去春来早
He-feng hua xi-yu,
Ying-hua tu yan ying peng-you.
Dong qu chun lai zao.
「柔らかな清明の風が細かい雨に化した。櫻の花は艶を吐いて朋友を迎えてくれた。冬は去って春が来るのは早いに違いない」という、首相の願いが込められた一首です。
これまでも中国を代表する為政者が来日すると詩を呈しました。江沢民も朱熔基も七言絶句を呈して所信を陳べました。しかし漢俳が用いられたのは今回が初めてです。一つのエポックといっていいかも知れません。漢俳を詠んだ理由は、無論相手が日本だから俳句に敬意を表したということがあるでしょう。と同時に今や漢俳が中国で普遍的に認められた詩型となったことを示しています。殊に今回の温家宝氏の日本訪問は、中央電視庁によって中国国内でも同時放映されていました。そのことを考えると、漢俳の普及が視聴者に違和感を感じさせない程にまで普及したことが窺えます。
曾つて東アジアには漢字文化圏という概念がありました、そこには中国と日本以外に多くの国が含まれていました。南北朝鮮は勿論、台湾、香港、ベトナム、シンガポール、更にはインドネシア、マレーシア、タイ、フィリピン、カンボジャ、ラオス、ミャンマー等の東南アジアに居留する漢民族は、その漢字文化圏を形成する構成員でした。
二十世紀を通じて民族主義が台頭し、各国で漢字を廃する選択が続きました。ベトナムはフランス植民地時代に漢字を放棄しました。ホウチミンが優れた漢詩人であることなど今では知らない人が多いと思います。南北朝鮮は戦後相次いで漢字を棄ててハングルのみに依存しました。インドネシアでは七〇年代、華僑をインドネシア人に同化させる証として漢字使用が禁じられました。こうして各地の漢字受難が進み、今では国家として漢字教育を推進しているのは、日本以外ではシンガポールの一部市民位かも知れません。しかしアジアの諸国が漢字を抛擲したことが正しかったかは、今後の歴史が立証するところとなるでありましょう。現に中国と国境を接するベトナム、タイ、カンボジャで、小学生が中国語を熱心に習っている映像が最近送られて来ています。
日本でも戦後は漢字全廃の議論がありました。漢字を制限して残すという結論を出した当時の国語審議会は、どの字を残すかの作業を恰も主要業務としていた観がありました。パソコンが普及した現在から見ると、あんな馬鹿馬鹿しい仕事に偉い先生が血道を上げていたのがウソのような気がします。ともかくも漢字を残すことにした所以は、日本文学が漢字と切り離し得ないほど密着した性格を有していることが挙げられるでしょう。
漢字文化圏では、一国を代表する為政者が他国を訪問するときは、漢文で書いた親書を持参し、訪問者は自ら詩を詠んでこれに添えるのが習慣でした。無論唐や宋や明に特使を送った国は、小国まで入れると百に余るほどあったことでしょう。中には漢文の親書など書けない国もあったに違いありません。そのような国は未開の蛮国と見られたのです。だから各国の外交にとって漢文の習得は最も大事な技能であり、詩文をよくすることは教養を示す最大の条件でした。歴史をふり返っても菅原道真が渤海大使の裴氏と詠み合った酬答詩(互いに次韻して応答する詩のこと)の如きは、相手をして「白居易に劣らない」と激賞させたほどの出来でした。
このような習慣は出来の良し悪しは兎も角として、明治時代末期頃まで継続されていました。伊藤博文は大陸へ行くときは何時も、作詩の指南であった森槐南を、東大教授を辞めさせて随行者に加えていました。伊藤がハルピンで暗殺されたのは一九〇九年(明治四二年)のことですが、このときも森槐南が随行していて彼も流れ弾で負傷しています。伊藤の柩に付き添って帰国する際に、伊藤の業績を称えて詠んだ百韻の長詩があり、明治時代を代表する作品といわれています。この事実は伊藤が行く先々で、首長らから詩を受けると応酬して詩を呈していたことを物語っています。
温家宝の前任者の朱熔基も、当時の主席江沢民も理系出身の人でしたが、行く先々で首長に詩を呈しています。それは漢字文化圏の習慣に他ならないからです。江沢民が来日したとき、彼は仙台の魯迅が学んだ学舎を見たいと希望しました。そのとき案内したのは当時の市長藤井黎氏ですが、藤井さんから江沢民の色紙のコピーを送って頂いたことがありました。
応酬詩とはどんなものでしょうか。七言絶句の場合だったら同じ韻字を使って答えます。どうせ中味は儀礼的なものですから、方法さえ覚えておけばそれほど難しい話ではありません。それが出来たら相手は首長として中国と同等の漢字文化を持つことを認識して呉れます。そして当然愛着を感じることでしょう。脚韻は漢俳の場合は五・七・五各行の末字を用いればいいでしょう。温氏の作に和してみます。
怒天降酸雨
風害沙塵何悩友
等願設防早
怒天 酸雨を降らせ
風害沙塵 何ぞ友を悩ます
等しく願う 防ぎを設くること早きを

今回、温氏は公害排除のノウハウの関心が強かったので題材に選んでみました。ともあれ一国の首相のスピーチに漢俳が登場したことが、日本の文化人の興味をさらに漢俳に向けさせることにるでしょうか
鷹羽狩行氏講演
「もうひとつの俳句の国際化」
2006年6月6日に開催された総会に引き続き鷹羽狩行氏による講演会が実施されました。

鷹羽狩行氏 講演
2006年6月鷹羽狩行氏講演
句集紹介:風と楕円 −ハイクと絵のコラボレーション
当協会会員で現代俳句協会会員・「豈の会」「未定の会」同人の高橋比呂子氏の句集をご紹介します。日本語と英語と絵のコラボレーションの詰まった一冊です。
『風と楕円 −ハイクと絵のコラボレーション 
WIND AND ELLLIPSE −A Collaboration of Haiku and Pictures−』
高橋比呂子+岩本拓郎著 沖積社 2005年7月21日発行
雪の日のピエロを受胎していたり
I am pregnant with the clown of snowy day

エデンにも西ある朝のterrorist (てろりすと)
At the West of Eden
a terrorist in the morning

死は自動ドア・三面鏡は万緑
Death is an automatic door
the triple mirror is lush verdure
句集に『アマラント』、『ふらくたる』共著に『日英対訳現代俳句2001』
合同英語ハイク句集『エンハイクロぺディア』
いよいよ来月11月13日には国際俳句交流協会の15周年記念大会が行われます。当日の講演者のお一人であるStephen H. Gill(スティーヴン・H・ギル)氏は関西で英語ハイクのHailstone Haiku Circle(ヘイルストーン・ハイク・サークル)を主宰しています。そのGill(ギル)氏編・監修になる2005年版合同句集『ENHAIKLOPEDIA』(109頁)をご紹介します。百科事典という意味の「エンサイクロぺディア」と「ハイク」を掛けたしゃれたタイトルです。歳時記が季節別に例句を挙げているように、本書ではAからWまで百科事典のように項目ごとに関連のある俳句を載せています。項目はANIMAL, AROMA, BIRD, BODYと続きます。対訳の付いている句もありますので3句ほどあげておきます。
HOMEの頁には:
departure:
at the door
one pink rosebud
門出:
戸口に
ピンクの薔薇のつぼみが一つ
  Ursula Maierl
STONEの頁には:
a cove so near, so far―
rolling with the clear waves
pebbles of Asturias
入江が近く、そして遠い―
澄んだ波にころがる
アストゥリアスの小石
  Tito
TAOの頁には:
the mist lifts slowly,
unveiling on the mountains
cherry trees in bloom
霧晴れて
頂きに映ゆ
山桜
  Nobuyuki Yuasa
春の潮といった具合です。50名の俳人が集う作品群の中にはコンクリートハイクや俳文もあり楽しい本に仕上がっています。砂浜の波打際にのこる鳥の足跡の写真が表紙で、裏表紙には雪と石。それぞれSEA, BIRD,STONE,SNOWという文字を散らしてあります。
ISBN 4-9900822-2-2,送料込み1500円。

問合せ先:
「ヘイルストーン・ハイク・サークル」出版担当
〒565-0851
大阪府吹田市千里山西6−62C−907
ファックス・電話:06−6821−6074

文責・宮下惠美子
稲畑汀子氏講演
「国際俳句に関する日本伝統俳句協会の取り組み」
2005年5月21日に開催された総会に引き続き稲畑汀子氏による講演会が実施されました。

稲畑汀子氏 講演
2005年5月稲畑汀子氏講演
「ドイツ語歳時記」の刊行
この度永田書房より日本で最初のドイツ語による歳時記が、刊行されました。
本書は、「新歳時記虚子編」花鳥諷詠を基底にして古俳句、近代俳句、現代俳句を選びだして季題を独訳しながら、日本の俳句を紹介したものです。
また本書は、財団法人ドイツ語学文学振興会と国際俳句交流協会ならびに財団法人虚子記念文学館の刊行助成を受けて、出版されました。
「新歳時記虚子編・ハイク・花鳥諷詠」
訳・編者: 加藤慶二 シャウマン・ヴェルナー
発行者: 永田龍太郎
発行所: 永田書房
  〒164-0003
東京都中野区東中野3-5-15
電話:03-5925-3145 
FAX :03-3676-6777
 
英訳付句集の紹介:バイリンガル句集『春の潮』
会員の景山典子さんが、2004年9月に芸林書房より処女句集『春の潮 The Spring Tide』を出版されました。著者は大学・大学院で英語学・英語教授法および 比較文化などを専攻し、現在は高校の英語教師として教壇に立つ傍ら、俳誌「蕗」に投稿されています。俳句という世界で最も短い詩にこめられた詩情をどこまで英語で伝えられるかという試みに挑戦するために全句に英訳を添えたという意欲作です。
馴染みたる茶房の木椅子冬ぬくし
A warm winter day‐
in my favorite wooden chair
in my favorite tearoom
春の潮

芸林書房
ISBN4-7681-5642-8 C0092