カナダのケベック在住のアビゲール・フリードマンさんの新しい本のご紹介です。
『The Haiku Apprentice (俳句見習い)』(米国、ストーンブリッジプレス社、2006年、www.stonebridge.com)と題されたペーパーバックの深紅の表紙には鳥居と筆のデザイン、副題には「日本で詩を書いていた思い出」とあります読みごたえのある236頁の本です。フリードマンさんは外交官として日本駐在中に沼津の句会に出かけ黒田杏子先生と出会います。日本語で俳句を詠み、句会や黒田先生との対話を通して俳句を学んでいく様子が丁寧に描かれています。英語で書かれた本ですが、内容は日本での俳句修行が中心。私たちが忘れてしまっているような新鮮な目線で俳句文化が書き留められています。本書が単なる異文化紹介のハウツー本に終わらなかったのは、俳句に触れる過程を通して自分発見というより大切な主題をも扱っているからでもあります。与えられた俳号にしっくりと馴染めないままに俳句修行にいそしむ姿に、著者がたどる俳句の道をいつの間にか読み手も一緒になって歩いていることに気づかされます。日本を去るに当たって黒田先生より「不二」というぴったりの俳号を頂くのですが、それはフリードマンさんが一人の俳人として誕生したことの象徴でもあります。お互いを十分に理解しあった師弟愛より生まれた俳号と私も感じ入りました。現在、フリードマンさんはケベックのアメリカ総領事としての公務の傍ら英語でもフランス語でも俳句を作るグループを作り活動をしています。彼女のブログがやはり英仏二ヶ国語ですのでご覧になってください。
The Stone Lantern: http://www.stonelantern.blogspot.com/ この石燈籠というネーミングにも訳がありまして、それはご本を読んでのお楽しみということに!
世界中の一茶ファンや俳句ファンが意見の交換をするためのウェブサイト「Poets on Issa」(一茶を語る俳人フォーラム) http://haikuguy.com/issa/poets.html を立ち上げた一茶研究者でありますニューオリンズのゼイヴィア大学のデイビッド・ラヌー教授による訳ですともっとすっきりとこうなっていました。
the cool breeze
meandering
arrives Issa (英訳:David
G. Lanoue)